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日本臨床微生物学会雑誌
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書誌情報
論文名 |
感染制御および抗菌薬適正使用に役立つ耐性菌検出の表現型試験 |
論文言語 |
J |
著者名 |
口広 智一 |
所属 |
公立那賀病院臨床検査科 |
発行 |
臨床微生物:32(4),211─223,2022 |
受付 |
令和4年8月2日 |
受理 |
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要旨 |
臨床微生物検査において耐性菌の正確な検出は大きな責務の一つである。それは感染症治療における抗菌薬適正使用において重要な情報となり,一方で感染制御においても耐性菌の正確な把握は重要な事項となる。薬剤感受性検査が適切に実施されていれば,多くのケースではその検査結果だけでも十分ではあるが,一部の細菌の耐性機構については薬剤感受性検査のみでは検出できない場合がある。これらの耐性機構を明らかにし,抗菌薬適正使用や感染制御に役立つ情報を伝える必要があるが,そのために有用な検査方法として表現型試験と遺伝子型試験がある。本稿では臨床微生物検査室として,必要時に実施できる体制を準備しておくべき表現型試験について紹介する。 |
Keywords |
抗菌薬適正使用, 感染制御, 表現型試験, 薬剤感受性検査, 耐性菌 |
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