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日本臨床微生物学会雑誌
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書誌情報
論文名 |
COVID-19治療経過中に発症したBordetella hinziiによる肺炎の1症例 |
論文言語 |
J |
著者名 |
安藤 ほなみ, 守屋 任, 本橋 亜耶乃, 石川 遼, 髙橋 由香, 猪坂 英里奈, 黒川 正美, 目崎 和久, 長島 恵子, 荘司 路, 小関 満, 中本 貴人, 山元 佳, 大曲 貴夫 |
所属 |
国立国際医療研究センター病院中央検査部門微生物検査室 |
発行 |
臨床微生物:33(3),189─195,2023 |
受付 |
令和4年12月13日 |
受理 |
令和5年3月20日 |
要旨 |
COVID-19治療中の70歳代男性で入院経過中にBordetella hinziiが原因菌と考えられる細菌性肺炎症例を経験した。本症例はCOVID-19治療のためデキサメサゾンを使用しており,基礎疾患として糖尿病,肝疾患を有していた。B. hinziiはGram染色でHaemophilus様の小型の陰性桿菌を呈し,血液寒天培地,チョコレート寒天培地,BTB乳糖加寒天培地に発育し,48時間後には中心と辺縁に隆起のある特徴的なコロニーを形成し,質量分析法で菌種同定が可能である。一方で,API20NEによる生化学的性状検査ではBordetella aviumと同定されるが,n-カプリン酸,酢酸フェニル分解能からB. hinziiを推定することができる。また,薬剤感受性試験によりセファロスポリン系の多くに耐性傾向を示すことからも本菌を推定することが可能と考える。またイムノクロマト法迅速百日咳抗原キットであるリボテスト百日咳に対する追加検討において,本菌と類縁菌で交差反応性を認めた。リボテスト百日咳には症状出現と検査のタイミングが注意事項としてあり,本菌を含めた交差反応性を認識し,かつ臨床症状の違いとリボテスト百日咳の交差反応性の可能性を考慮することにより感染症法上の誤届出を防ぐことが可能と考える。 |
Keywords |
Bordetella hinzii, 呼吸器感染症, 質量分析, API20NE, リボテスト百日咳 |
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