学会誌

日本臨床微生物学会雑誌

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Article in Japanese

論文名 GeneXpertシステムおよびSmartGeneにおける塩酸グアニジン添加輸送液を用いた鼻咽頭ぬぐい液からのSARS-CoV-2 RNA検出の検討
論文言語 J
著者名 川本 柚香1), 坂梨 大輔1), 髙山 美奈1), 宮﨑 成美1), 大野 智子1), 山田 敦子1), 中村 明子1), 太田 浩敏1), 末松 寛之1), 千田 澄江2), 平井 潤1,2), 山岸 由佳2,3), 三鴨 廣繁1,2)
所属 1)愛知医科大学病院感染制御部感染検査室
2)愛知医科大学病院感染症科
3)高知大学医学部臨床感染症学講座
発行 臨床微生物:33(3),201─205,2023
受付 令和4年12月23日
受理 令和5年3月16日
要旨  我々は,GeneXpert(GX)およびSmartGene(SG)による新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)核酸検出における不活化剤(塩酸グアニジン)含有輸送液(GBM)の適応を検証した。患者から採取されたUniversal transport medium(UTM)またはGBMに浸漬された鼻咽頭ぬぐい液をcobas 8800で測定後,各輸送液の陽性30,陰性15検体をGXとSGで再測定した。対cobas 8800の陽性/陰性一致率(%)はGX-UTMで93/100,GX-GBMで100/100,SG-UTMで80/100およびSG-GBMで80/100であった。同一機器におけるUTMとGBMの群間比較では,cobas 8800とのCt値の差がGBMでUTMより有意(p<0.01)に低く,GBMはGX,SGに利用可能と考えられた。GBM適応拡大は検査の安全性向上に寄与すると考える。
Keywords 不活化剤含有輸送液, 迅速核酸増幅装置, GeneXpert, SmartGene
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