日本臨床微生物学会雑誌：書誌情報

日本臨床微生物学会雑誌

書誌情報

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Article in Japanese

論文名	Rodentibacter rattiによる敗血症の1例
論文言語	J
著者名	山路　亜弓1）, 杵渕　貴洋1）, 野呂　忠孝2）, 北野　凌河1）, 増田　拳汰1）, 荒井　俊夫3）
所属	1）社会福祉法人北海道社会事業協会富良野病院臨床検査科 2）社会福祉法人北海道社会事業協会富良野病院循環器内科（現　独立行政法人国立病院機構旭川医療センター循環器内科） 3）社会福祉法人北海道社会事業協会富良野病院内科
発行	臨床微生物：34（1），30─34，2023
受付	令和5年2月7日
受理	令和5年8月22日
要旨	Rodentibacter ratiiは，パスツレラ科のグラム陰性短桿菌である。主にマウス・ラットなどの実験動物から高率に検出され，ヒトへの感染は稀である。症例は，大動脈弁置換術後で通院加療中の80歳代女性。発熱を主訴に当院救急外来を受診したが，改善が見られず入院加療となった。入院当日採取した血液培養が陽転し，グラム染色でグラム陰性小桿菌を認めた。ボトル培養液から直接行なった質量分析装置を用いた解析ではRodentibacter pneumotropicaと判定され，その後の簡易同定キットを用いた生化学性状での菌種確定に至らなかった為，遺伝子解析によりR. rattiと同定した。本菌のデータベースは少なく，同定には全ゲノム解析が有用であった。
Keywords	Rodentibacter ratii, げっ歯類, 敗血症, 全ゲノム解析