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日本臨床微生物学会雑誌
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書誌情報
論文名 |
新型コロナウイルス感染症5類移行後の検査体制―石川県におけるアンケート調査報告― |
論文言語 |
J |
著者名 |
岡田 美帆1), 片山 雪絵2), 新川 晶子3), 大谷 初美4), 飯沼 由嗣5) |
所属 |
1)石川県済生会金沢病院検査部
2)医療法人社団浅ノ川浅ノ川総合病院中央検査部
3)石川県立こころの病院検査科
4)金沢大学附属病院検査部
5)金沢医科大学臨床感染症学 |
発行 |
臨床微生物:35(1),27─33,2024 |
受付 |
令和6年5月28日 |
受理 |
令和6年10月7日 |
要旨 |
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が5類感染症に移行した後のSARS-CoV-2検査状況を調査するために,石川県の71施設を対象にアンケート調査を行い,5類感染症移行前に行った調査結果との比較を行った。回答は53施設から得られた。自施設で核酸増幅検査可能な施設の割合は86.5%(45施設)と前回に比べ増加していた。検体採取する職種は,医師が減少し,看護師と臨床検査技師が増加していた。核酸増幅検査報告時間は,1時間以内が52.3%と最も多くなり,これらの施設ではID NOW(アボット ダイアグノスティクス メディカル)保有率が高かった。スクリーニング検査としては,全入院患者スクリーニングが55.3%と最も多かったが,スクリーニング検査の廃止や抗原検査へ移行したとの回答も多かった。SARS-CoV-2検査用に購入した機器の活用状況においては,抗酸菌やClostridioides difficile(CD)毒素遺伝子検査を導入した施設が多かった。他検査の導入が進まない課題が解決され,これらの機器が幅広く活用されることが期待される。 |
Keywords |
SARS-CoV-2, 5類移行後, 検査体制 |
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