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日本臨床微生物学会雑誌

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Article in Japanese

論文名 血液培養よりLeptotrichia trevisaniiが検出された一症例
論文言語 J
著者名 川島 千亜紀1), 澤村 治樹1), 横山 明孝1), 川上 徹2), 林 将大3), 田中 香お里3)
所属 1)一宮西病院検査科細菌検査室
2)一宮西病院臨床検査科
3)岐阜大学生命科学総合研究支援センター嫌気性菌研究分野
発行 臨床微生物:26(2),131─135,2016
受付 平成27年9月10日
受理 平成27年11月20日
要旨  Leptotrichiatrevisaniiは日和見感染の原因菌であるが,検査室において同定するのは非常に困難な菌種で,16SrRNA塩基配列解析による同定が必要とされてきた。著者らはL.trevisaniiによる菌血症の診断にmatrix-assisted laser desorption/ionization time-of-flight mass spectrometry(MALDI-TOF MS)が有用であった症例について報告する。患者は食道癌にて化学療法通院中に誤嚥性肺炎のため当院に救急搬送された。入院時に採取された血液培養(培養4日目)より両端の尖った細長いグラム陰性桿菌が検出され,羊血液寒天培地に発育した集落をMALDI-TOF MSで分析したところ,L. trevisaniiと迅速に同定することができた。後日16S rRNA塩基配列解析によってもL. trevisaniiであることが確認された。MALDI-TOF MSは従来の同定キットでは同定困難である本菌種の迅速同定に有用であることが示唆された。
Keywords Leptotrichia trevisanii, 嫌気性グラム陰性桿菌, MALDI-TOF MS
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