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日本臨床微生物学会雑誌
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書誌情報
| 論文名 |
チミジン依存性Small colony variants Methicillin-resistant Staphylococcus aureusの発育を可能にした改良クロモアガーMRSAスクリーン培地の性能評価と各種MRSA選択培地の比較検討 |
| 論文言語 |
J |
| 著者名 |
西尾 美津留, 宮木 祐輝, 小川 有里子, 大杉 崇人 |
| 所属 |
小牧市民病院臨床検査科 |
| 発行 |
臨床微生物：27（4），298─305，2017 |
| 受付 |
平成29年5月22日 |
| 受理 |
平成29年7月18日 |
| 要旨 |
Small colony variant（SCVs）は，非典型的なコロニー所見を示し，発育が遅いため検出に時間を要す。生化学的性状もしばしば野生型株と比べ減弱しているため，臨床微生物検査の現場で数多くのSCVsが見逃されていることが推測される。Methicillin-resistant Staphylococcus aureus（MRSA）選択培地であるクロモアガーMRSAスクリーン培地（改良クロモ，関東化学）は，チミジン依存性SCVs-MRSAの発育が可能となるよう培地処方が改良された。改良クロモと他7種のMRSA選択培地においてSCVs-MRSA3株の発育性能を比較した結果，3株全て改良クロモにのみ発育が可能であった。Miles & Misra法によるMRSA発育支持能試験では，改良クロモにおいて，SCVs-MRSAと通常のMRSAは同一の希釈倍率まで発育が認められており，改良クロモではSCVs-MRSAであっても通常のMRSAに劣ることなく発育することが示された。臨床検体150件を用いた評価においても，改良クロモの感度/特異度/陽性的中率/陰性的中率は，推奨培養時間である24時間判定で100％/100％/100％/100％であり，臨床検体におけるMRSA検出の有用性が示された。改良クロモを用いる事により，SCVs-MRSAが今後容易に検出されることが期待出来る。 |
| Keywords |
Methicillin-resistant Staphylococcus aureus（MRSA）, thymidine-dependent Small colony variant（SCVs）：TD-SCVs（チミジン依存性小型集落変種）, クロモアガーMRSAスクリーン培地, MRSA選択培地 |
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