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日本臨床微生物学会雑誌
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書誌情報
| 論文名 |
ウシからの由来が推定される黄色ブドウ球菌による感染性心内膜炎の1例 |
| 論文言語 |
J |
| 著者名 |
佐藤 多嘉之1）, 高橋 一人1）, 酒井 好幸2）, メイジソウ アウン3）, 小林 宣道3） |
| 所属 |
1）市立函館病院中央検査部
2）市立函館病院小児科
3）札幌医科大学医学部衛生学講座 |
| 発行 |
臨床微生物：28（1），42─47，2017 |
| 受付 |
平成29年4月5日 |
| 受理 |
平成29年8月15日 |
| 要旨 |
我々はウシからの検出頻度が高く，ヒトへの感染報告が非常に少ないsequence type20（ST20）―コアグラーゼ遺伝子VIII型のmethicillin sensitive Staphylococcus aureus（MSSA）による感染性心内膜炎（IE）を経験した。患者は生来健康な19歳男性で発熱と倦怠感により他院に入院中，全身に発疹が出現し，肝障害も認めたため，2016年9月に当院転院搬送となった。入院時に施行した造影CTでは腎梗塞，脾梗塞を認め，心エコー検査では僧帽弁に疣贅が見られたため，IEを疑い血液培養4セットを採取した。血液培養は翌日に陽転化し，MSSAが分離されIEと診断した。今回，ウシ由来と推定された菌株による患者への感染経路は明確にできなかったが，遺伝子解析による菌株の詳細な型別は，今後，動物由来のMSSA株によるヒトへの感染症の疫学および解明に寄与するものと考えられる。 |
| Keywords |
ST20, 黄色ブドウ球菌, 感染性心内膜炎 |
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