日本臨床微生物学会雑誌：書誌情報

日本臨床微生物学会雑誌

書誌情報

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Article in Japanese

論文名	電子レンジ加熱での清拭タオルの温度変化と加熱によるBacillus cereus菌量の変化
論文言語	J
著者名	石井　美帆1）, 細川　泰香2）, 三星　知3）, 夏目　貴光4）, 継田　雅美1）, 福原　正博4）
所属	1）新潟薬科大学薬学部臨床薬学研究室 2）新津医療センター病院薬剤部 3）下越病院薬剤課 4）新潟薬科大学薬学部微生物学研究室
発行	臨床微生物：28（4），276─278，2018
受付	平成29年8月28日
受理	平成30年5月23日
要旨	電子レンジで加熱後の清拭タオルの温度とヒートブロック加熱によるBacillus cereusの菌量の変化を検討した。電子レンジ700 W 5分間で加熱後の清拭タオルの平均中心温度は2分以降98.8℃であった。ヒートブロックによる加熱下では臨床分離株の一つで92.0℃ 65分，85.0℃ 240分の加熱後においてもB. cereusが検出された。また，この2つの結果から98.8℃におけるD値は約10分と推定された。本研究結果より，清拭タオルのB. cereus汚染は電子レンジ700 W 12分間（有効温度到達まで2分＋殺滅に有する10分）の加熱が必要となる菌株が存在することが推定された。臨床現場で清拭タオルを1枚ずつ電子レンジで12分間加熱することは現実的ではないため，電動式蒸気加温器による加熱の代用で電子レンジを用いることは，B. cereusの菌量を十分に低下できない可能性があることが推測された。
Keywords	Bacillus cereus, 清拭タオル, 電子レンジ