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日本臨床微生物学会雑誌
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書誌情報
論文名 |
国内における食品関連従事者と養鶏場を対象としたサルモネラスクリーニング結果の関連性について |
論文言語 |
J |
著者名 |
小此木 亮宏, 石原 由実子, 久保 智子 |
所属 |
株式会社食環境衛生研究所衛生検査所 |
発行 |
臨床微生物:29(2),67─72,2019 |
受付 |
平成30年7月18日 |
受理 |
平成30年11月13日 |
要旨 |
2015年1月から2017年6月に食環境衛生研究所で行った健常者を中心とした検便検査結果と鶏由来対象のサルモネラ検査結果について比較検討した。食品等取扱事業者を対象とした検便検査ではサルモネラは84株検出された。赤痢菌及び腸管出血性大腸菌O-157は不検出であった。検便検査で分離されたサルモネラの主なO群はO4群が38.1%で一番多く,次いでO7群が28.6%,O8群が22.6%であった。主な血清型はSalmonella Stanley,S. Saintpaul,S. BardoまたはS. Newport,S. KorbolまたはS. Nagoya,S. Montevideo,S. Schwarzengrund,S. Thompson,S. YovokomeまたはS. Manhattanが全体の44.2%を占めた。
この結果に対し,鶏由来対象に検出されたサルモネラでは主なO群はO7群が70.7%と大部分を占め,次いでO18群が12.1%であった。主な血清型はS. Infantisが41.4%,S. Montevideo,S. CerroまたはS. Aarhusが全体の31.3%を占めた。
これらの結果のうち,共通して分離されたO7群のサルモネラであるS. Infantis,S. Montevideo,S. Mbandaka,S. Thompsonに注目することにより,食中毒リスクが示唆された。 |
Keywords |
stool test, salmonella, food poisoning, poultry |
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