学会誌

日本臨床微生物学会雑誌

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Article in Japanese

論文名 病院の検査室における血液培養検査対応の現状
論文言語 J
著者名 日馬 由貴1,12), 犬塚 和久2,12), 舟橋 恵二3,12), 奥平 正美4,12), 松島 由実5,12), 村松 有紀6,12), 笠井 正志7,12), 村木 優一8,12), 大曲 貴夫9,12), 八木 哲也10,12), 三鴨 廣繁11,12)
所属 1)国立国際医療研究センター国際感染症センターAMR臨床リファレンスセンター
2)JA愛知県厚生連医療事業部
3)江南厚生病院臨床検査技術科
4)安城更生病院薬剤部
5)岡波総合病院看護部
6)愛知医科大学病院感染制御部
7)兵庫県立こども病院感染症科
8)京都薬科大学臨床薬剤疫学分野
9)国立国際医療研究センター病院総合感染症科国際感染症センターAMR臨床リファレンスセンター
10)名古屋大学医学部附属病院中央感染制御部
11)愛知医科大学病院感染症科
12)血流感染マネジメントバンドル作成ワーキンググループ
発行 臨床微生物:29(2),88─91,2019
受付 平成30年8月29日
受理 平成30年11月5日
要旨  血液培養や血流感染症への病院検査部門の考え方や対応について,現状を評価するために「東海血流感染マネジメントバンドル2018」を利用した調査を行った。参加施設は大学病院3施設,400床以上の市中病院6施設,400床未満の市中病床6施設であり,血液培養陽性率はそれぞれ,11.9%,24.7%,23.9%であった。プロセスに関する調査項目では「血液培養陽性後1時間以内にグラム染色を行った」が400床以上の市中病院が他の病院と比較し,有意に低かった(p<0.001)。ストラクチャーに関する調査項目では,「当直時間帯に微生物検査技師以外の技師が血液培養陽性時に陽性ボトルを取り出しサブカルチャーを実施している」,「当直時間帯に微生物検査技師以外の技師が血液培養陽性時に陽性ボトルを取り出し塗抹結果を報告している」がそれぞれ全体の30.8%,15.4%と低く,特に市中病院においてそれぞれ20%,0%と低かった。今後,これらの状況の改善に向けた各病院の取り組みが求められる。
Keywords 血流感染症, 血液培養検査, サブカルチャー, グラム染色, 遺伝子検査
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