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日本臨床微生物学会雑誌
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書誌情報
| 論文名 |
同一病棟におけるアウトブレイク発生を伴ったClostridioides difficile重症例2例 |
| 論文言語 |
J |
| 著者名 |
古川 奈々1）, 太田 久美子1）, 妹尾 充敏2）, 加藤 はる2） |
| 所属 |
1）平塚共済病院
2）国立感染症研究所細菌第二部 |
| 発行 |
臨床微生物：30（2），74─79，2020 |
| 受付 |
令和元年10月8日 |
| 受理 |
令和2年1月21日 |
| 要旨 |
Clostridioides difficile感染症（CDI）は，重篤な病態にもなりえる疾患である。一方，CDIは，医療関連感染としても重要である。同一病棟に入院の2患者において，同日にCDIと診断され，両名とも重症合併症が認められた。症例1は，中毒性巨大結腸症によって死亡した。症例2は，C. difficileによる菌血症を伴ってショック症状が認められたが，回復した。同2患者が入院していた病棟では，20日間で，この2例を含む9例の新しいCDI症例が認められ，CDIアウトブレイクと考えられた。症例1と症例2の糞便検体由来菌株，および，症例2の血液由来菌株，加えて，アウトブレイク中に発症した他のCDI 3例の糞便検体からの分離菌株について解析した。検討した6菌株すべてがtoxin A陽性toxin B陽性binary toxin陰性で，PCR-ribotype 002と同定された。PCR-ribotype 002 C. difficileは，重症化との関連性において，およびアウトブレイク流行株として，注目すべきであると考えられた。 |
| Keywords |
Clostridioides difficile感染症, 劇症腸炎, PCR-ribotype 002, アウトブレイク |
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