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日本臨床微生物学会雑誌
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書誌情報
| 論文名 |
Streptococcus gallolyticus subsp. gallolyticusによる化膿性脊椎炎・菌血症を契機に発見された大腸癌の1症例 |
| 論文言語 |
J |
| 著者名 |
田口 舜1）, 山口 健太1）, 矢野 智彦1）, 香月 万葉1）, 佐野 由佳理1）, 平野 敬之1）, 安波 道郎1）, 福岡 麻美2）, 永沢 善三3） |
| 所属 |
1）地方独立行政法人佐賀県医療センター好生館検査部
2）地方独立行政法人佐賀県医療センター好生館感染制御部
3）国際医療福祉大学福岡保健医療学部医学検査学科 |
| 発行 |
臨床微生物：30（3），139─142，2020 |
| 受付 |
令和2年1月8日 |
| 受理 |
令和2年2月21日 |
| 要旨 |
症例は78歳男性。腰椎MRIで化膿性脊椎炎が疑われ，当院入院となった。入院当日に血液培養，骨生検を施行され，Streptococcus gallolyticus subsp. gallolyticusが検出された。感染性心内膜炎の確認のため経胸壁・経食道心エコーを実施したところ僧帽弁に疣贅を認め，感染性心内膜炎と診断した。ペニシリンとゲンタマイシンの併用治療，化膿性脊椎炎に対する脊椎後方固定術を行い改善した。本菌は大腸ポリープや大腸癌との関連が示唆されており，腰痛軽減し体動可能となったところで下部消化管内視鏡検査を実施したところ，横行結腸に2型の進行癌の所見を認め，生検にて高分化型腺癌と診断した。遠隔転移なく，腹腔鏡下右半結腸切除術を施行された。術後の再発はなく，経過良好である。S. gallolyticusによる菌血症の際には，積極的な感染性心内膜炎や大腸癌の検索を行うことが重要である。 |
| Keywords |
Streptococcus gallolyticus, 菌血症, 大腸癌, 感染性心内膜炎, 化膿性脊椎炎 |
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