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日本臨床微生物学会雑誌

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Article in Japanese

論文名 blaGES-5保有Serratia marcescensが検出された1症例
論文言語 J
著者名 福田 千恵美1), 松田 明日香2), 松井 真理3), 鈴木 里和3), 関塚 剛史4), 黒田 誠4), 菅井 基行3)
所属 1)香川県環境保健研究センター微生物担当
2)高松赤十字病院検査部
3)国立感染症研究所薬剤耐性研究センター
4)国立感染症研究所病原体ゲノム解析研究センター
発行 臨床微生物:31(1),17─21,2020
受付 令和2年7月13日
受理 令和2年9月9日
要旨  多剤耐性菌の増加と蔓延が世界的に問題となっている。今回,カルバペネム系薬剤に耐性を示すSerratia marcescensが分離され,当センターでの遺伝子解析によりカルバペネマーゼ遺伝子blaGES-5を検出した。
 薬剤感受性は,imipenem中等度耐性,meropenem耐性であったが,第三,四世代セファロスポリン系薬剤には感性を示した。Carba NP testおよびmCIMは陰性で,β-ラクタマーゼ阻害剤を用いたディスク法は,3-aminophenylboronic acid添加によるmeropenem,cefmetazole阻止円直径の拡張がみられたが,cloxacillin添加ではmeropenem,cefmetazoleいずれも阻止円拡張は見られなかった。表現型に基づく検査では,GES型カルバペネマーゼの判定が困難であり,その検出には遺伝子解析が有用であった。
Keywords カルバペネマーゼ産生腸内細菌科細菌(CPE), GES-5, Carba NP test, Modified Carbapenem Inactivation Method(mCIM)
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