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日本臨床微生物学会雑誌
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書誌情報
論文名 |
ラピッドルミ®‘栄研’のリアルタイム送信を中心とした薬剤感受性検査システム |
論文言語 |
J |
著者名 |
杉本 直樹, 遠藤 三佳 |
所属 |
静岡市立静岡病院 臨床検査技術科 |
発行 |
臨床微生物:13(2),107─116,2003 |
受付 |
平成14年9月17日 |
受理 |
平成15年7月2日 |
要旨 |
平成13年4月,薬剤感受性結果が4時間で判定可能なラピッドルミ®‘栄研’(以下ラピッドルミ)を採用し,BACTSYSTEM®による送信管理(精度管理,耐性菌チェック)のもとに,病院医療情報システムへのラピッドルミ結果のリアルタイム送信を開始した。日常の臨床分離株のすべてを対象に薬剤感受性検査を合理的に実施するためには,迅速検査のラピッドルミ以外にも,微量液体希釈法のドライプレート®‘栄研’,ディスク法のKBディスク®‘栄研’が必要と考えて,ラピッドルミ同様にBACTSYSTEMによる送信管理のもと,薬剤感受性検査3方法を一元管理する薬剤感受性検査システムを構築した。
ラピッドルミ結果のリアルタイム送信システムの評価として,平成13年8月28日から9月27日までの一ヶ月間における当院臨床分離株288株について,ラピッドルミ送信実績を調べた。リアルタイム送信率はPseudomonas aeruginosaを除くGram Negative Rods(GNR):70.5%,P.aeruginosa:75.5%,Staphylococcus aureus:73.7%,methicillin-resistant Staphylococcus aureus(MRSA):95.9%,coagulase-negative Staphylococcus:(CNS)69.4%,Enterococcus:70.6%,総計:76.0%(219株/288株)であった。ラピッドルミを用いたリアルタイム送信システムは,臨床の迅速要望に応えるシステムとして有用であると考える。 |
Keywords |
ラピッドルミ®‘栄研’, BACTSYSTEM®, リアルタイム送信, 推定菌名, 確定菌名 |
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