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日本臨床微生物学会雑誌
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書誌情報
論文名 |
微生物検査室の現状と期待される将来像 |
論文言語 |
J |
著者名 |
菊池 賢 |
所属 |
東京女子医科大学 感染症科 |
発行 |
臨床微生物:13(3),139─149,2003 |
受付 |
平成15年10月16日 |
受理 |
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要旨 |
近年の感染症を取り巻く環境の変化から,病院における感染症に対する危機・安全管理は必須となってきている。この結果,感染症科のほとんど存在しない我が国では感染管理に微生物検査室の果たす役割は益々大きくなってきた。その一方で,2001年施行の改正医療法により,主に経済的な理由から検査室の外部委託化が進み,院内微生物検査室の撤収が相次いでいる。これは病院内のみならず,地域,国家としての感染症の危機・安全管理に大きな支障が出るという異常事態を引き起こしている。今後,Diagnosis combination procedure/prospective payment system(DPC/PPS)の導入により,微生物検査室は収益部門としての検体検査から微生物検査に感染症管理,コンサルテーション等を加えたサービス部門へと大きく方向転換を迫られる。このような状況下で我が国の微生物検査室はどのような対応を取り,どのような将来像を描いていくべきなのか,議論してみたい。 |
Keywords |
微生物検査室, 医療法改正, DRG(DPC)/PPS, 外部委託, 感染症支援部 |
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