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日本臨床微生物学会雑誌
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書誌情報
| 論文名 |
Vero毒素と基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ（ESBL）を同時に産生するEscherichia coli O26の1症例 |
| 論文言語 |
J |
| 著者名 |
大塚 昌信1）, 吉田 美江子1）, 井澤 雅子2）, 宇野 拓2）, 山口 之利2）, 四宮 範明2）, 石井 良和3）, 山口 惠三3）, 橋詰 直孝1） |
| 所属 |
1）東邦大学医学部付属大橋病院臨床検査部
2）東邦大学医学部小児科学第2講座
3）東邦大学医学部微生物学講座 |
| 発行 |
臨床微生物：15（1），15─19，2005 |
| 受付 |
平成16年10月18日 |
| 受理 |
平成16年12月17日 |
| 要旨 |
Vero毒素と基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ（Extended-spectrum β-lactamase：ESBL）を同時に産生するEscherichia coli O26による感染症を経験したので報告する。患者は9歳の女児，腹痛および水様性下痢を主訴として2004年6月14日東邦大学医学部付属大橋病院小児科を受診した。同16日に提出された便検体からE. coliが検出された。O抗原の型別はO26であり，Vero毒素の検査にてVT1が陽性，VT2が陰性と判定された。また，本菌株に対する薬剤感受性試験成績から，セフォタキシムに対して32 μg/ml以上のMIC値を示した。National Committee for Clinical Laboratory Standardsが定めたディスク拡散法でESBLの確認検査を実施した結果，本菌がESBLを産生していることが強く示唆された。さらに，PCR法によりβ-ラクタマーゼ遺伝子の検出を試みたところ，CTX-M-9が属するグループの特異的プライマーと反応した。本報告はESBLを産生し，かつVero毒素（VT1）を産生するE. coli O26感染の第1報である。 |
| Keywords |
Escherichia coli O26, Vero毒素, ESBL |
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