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日本臨床微生物学会雑誌
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書誌情報
| 論文名 |
化膿性髄膜炎患者のHaemophilus influenzae由来材料別にみた相同性，耐性遺伝子解析 |
| 論文言語 |
J |
| 著者名 |
野畑 亜希子1）, 森木 省治1）, 森山 英彦1）, 柴田 宏1）, 益田 順一2） |
| 所属 |
1）島根大学医学部附属病院 検査部
2）島根大学医学部 臨床検査医学講座 |
| 発行 |
臨床微生物：16（3），134─140，2006 |
| 受付 |
平成17年9月26日 |
| 受理 |
平成18年7月25日 |
| 要旨 |
化膿性髄膜炎6症例において髄液，血液および口腔材料など複数材料から検出されたH. influenzaeの相同性を臨床細菌学的およびDNA解析技術を用いて解析した。血清型はすべてb型，生物型はI型が5症例，IV型が1症例であった。薬剤感受性検査およびPCR法による薬剤耐性遺伝子の検索では，一つの症例の髄液から β-lactamase non-producing ampicillin（ABPC）resistant strain（BLNAR）およびβ-lactamase producing clavulanic acid/amoxicillin（CVA/AMPC）resistant strainでTEM-1とBLNAR resistant genes（BLPACR-II）陽性の2種類が同時に検出されたが， Pulsed Field Gel Electrophoresis（PFGE）では同一株由来であることが示された。
その他の5症例はβ-lactamase non-producing ABPC susceptible strain（BLNAS）1症例，TEM-1 type β-lactamase producing ABPC resistant strain（BLPAR）2症例，β-lactamase producing CVA/AMPC resistant strain possessing TEM-1 and low-BLNAR resistant genes（BLPACR-I）1症例，BLNAR 1症例であった。
6症例から検出されたH. influenzae 18株についてPFGEを行ったところ，症例間では異なる電気泳動像を示したが，同一症例の複数材料から検出された株はすべて同一の泳動像が得られた。このことから，化膿性髄膜炎症例では髄液，血液および呼吸器検体に同一の菌株を保有しており，化膿性髄膜炎における上気道，血液を介した病態の進展経路が推測された。 |
| Keywords |
化膿性髄膜炎, H. influenzae type b（Hib）, TEM-1 type β-lactamase, PBP変異, pulsed field gel electrophoresis（PFGE） |
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