| 論文名 |
Campylobacter fetus subsp. fetusによる慢性髄膜炎の一例 |
| 論文言語 |
J |
| 著者名 |
戸田 宏文1）, 佐藤 かおり1）, 古田 格2） |
| 所属 |
1）近畿大学医学部附属病院中央臨床検査部
2）近畿大学医学部臨床検査医学 |
| 発行 |
臨床微生物：16（4），173─178，2006 |
| 受付 |
平成18年6月7日 |
| 受理 |
平成18年9月13日 |
| 要旨 |
今回，Campylobacter fetus subsp. fetusによる慢性髄膜炎を経験した。本症例の髄液所見は単核細胞優位であり，無菌性髄膜炎として治療が開始された。髄液培養6日目にグラム陰性らせん菌を検出したが，らせん状が不明瞭であり同定に苦慮した。最終的な同定は遺伝子学的手法にて実施した。菌検出後はcefotaxime，次いでpiperacillinが投与されたが有効でなく，meropenemに変更後，菌は陰性化した。C. fetus subsp. fetusによる髄膜炎は一般に単核細胞優位であり，無菌性髄膜炎との鑑別のためにも迅速に分離・同定する必要があると思われた。 |
| Keywords |
Campylobacter fetus subsp. fetus, chronic meningitis |
