論文名 |
急速に進行する市中呼吸器感染症原因菌における耐性化の本質 |
論文言語 |
J |
著者名 |
生方 公子 |
所属 |
北里大学大学院感染制御科学府&北里大学北里生命科学研究所 病原微生物分子疫学研究室 |
発行 |
臨床微生物:18(2),75─84,2008 |
受付 |
平成20年5月9日 |
受理 |
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要旨 |
先の第19回日本臨床微生物学会総会において「会長講演」を行った内容に加筆修正し,抗菌薬の開発当時から今日に至るまで,我が国で臨床上問題となった,あるいは問題となりつつある呼吸器感染症原因細菌における耐性化の本質について述べた。MRSAに始まり,市中感染症の主要な原因菌における耐性菌,すなわちPRSP,BLNAR,そしてマクロライド系薬耐性肺炎マイコプラズマ等である。40年近くにわたる著者らの耐性菌に関する一連の研究を振り返るとき,発症時に原因微生物を短時間で推定・確定し,適切な治療抗菌薬を絞り込むことなしには,耐性菌の問題は解決しないと考えるに至っている。著者らの研究室ではそのようなコンセプトに基づき,細菌とウイルスを対象とした迅速診断法を開発してきたが,その成績についても具体的に述べた。 |
Keywords |
antimicrobial resistance, respiratory tract infection, community-acquired infection |