日本臨床微生物学会雑誌：書誌情報

日本臨床微生物学会雑誌

書誌情報

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Article in Japanese

論文名	抗酸菌塗抹検査外部精度評価の試み
論文言語	J
著者名	青野　昭男1）, 近松　絹代1）, 山田　博之1）, 村田　正太2）, 結城　篤3）, 三澤　成毅4）, 小栗　豊子5）, 御手洗　聡1）
所属	1）結核予防会結核研究所抗酸菌レファレンス部 2）千葉大学医学部附属病院検査部 3）防衛医科大学校病院検査部 4）順天堂大学医学部附属順天堂医院臨床検査部 5）亀田総合病院臨床検査部
発行	臨床微生物：22（4），279─283，2012
受付	平成24年8月8日
受理	平成24年10月23日
要旨	人工痰を使用したパネルテストスライドによる抗酸菌塗抹検査外部精度評価を試行し，本邦における抗酸菌塗抹検査の精度を評価するとともに，パネルテストの実践性そのものを評価した。参加施設は病院検査室（83施設）および検査センター（病院内ブランチラボを含む・4施設）の計87施設で，使用された染色法はチール・ネールゼン（Z-N）法が56施設，蛍光法（オーラミンO染色，オーラミン・ローダミン染色，アクリジンオレンジ染色）が31施設であった。また2施設が蛍光法とZ-N法の両方の結果を報告していた。陽性度既知の塗抹スライド5枚を各施設に送付し，435枚分の検査結果（100％）を受領した。標準予定結果との比較で判定一致405枚（93.1％），低偽陰性26枚（6.0％），低偽陽性2枚（0.5％），高偽陽性・陰性各1枚（各0.2％）という結果であった。またZ-N法が蛍光法に対して陽性検出感度がやや低い傾向が認められた。今回のパネルテストの結果から，全体として抗酸菌塗抹検査の質が高精度に維持されており，さらに人工痰を用いた抗酸菌パネルテストスライドを使用することで，各検査室の抗酸菌塗抹検査の精度を比較的容易に評価できることが示された。
Keywords	抗酸菌塗抹検査, 外部精度評価, 人工痰