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日本臨床微生物学会雑誌
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書誌情報
| 論文名 |
血液培養からCO2要求性Escherichia coliが分離された1症例 |
| 論文言語 |
J |
| 著者名 |
高見沢 将1）, 松本 竹久2）, 中村 宏信3）, 三橋 達郎3）, 高松 勇貴1）, 加藤 亮介1）, 野竹 加津子1）, 上原 雅江1）, 大森 麻希1）, 矢ヶ崎 絵美1）, 井出 京子1） |
| 所属 |
1）JA長野厚生連佐久総合病院臨床検査科
2）信州大学医学部附属病院臨床検査部
3）JA長野厚生連佐久総合病院総合診療科 |
| 発行 |
臨床微生物：24（1），29─35，2014 |
| 受付 |
平成25年9月19日 |
| 受理 |
平成25年11月28日 |
| 要旨 |
CO2要求性Escherichia coliによる敗血症を経験した。症例は79歳 男性。総胆管結石性胆管炎による敗血症を発症し，血液培養よりグラム染色にてグラム陰性桿菌を認めた。好気培養では発育せず，CO2ガス環境下での培養にて発育するグラム陰性桿菌が検出された。MicroScan WalkAway 96SI（シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス）を用いたNBP6.23Jパネルによる同定・薬剤感受性検査では，菌の発育が観察されず結果を得ることが出来なかったため，5％CO2ガス環境下での生化学的性状検査や，質量分析装置MALDI-Biotyper（ブルカーダルトニクス），16S rRNA遺伝子学配列による同定検査を行った結果，E. coliと同定された。また，薬剤感受性試験についても5％CO2ガス環境下にて実施したところ，各種抗菌薬に対する感受性試験判定が可能となった。
グラム染色にて菌は観察されるが，好気培養にて菌が発育してこない場合にはCO2要求性small-colony variantsによる感染の可能性を念頭において検査を実施する必要がある。 |
| Keywords |
Small-colony variants, CO2要求性, CO2培養, Escherichia coli, 敗血症 |
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