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日本臨床微生物学会雑誌
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書誌情報
論文名 |
β-ラクタマーゼの機能分類 |
論文言語 |
J |
著者名 |
石井 良和 |
所属 |
東邦大学医学部微生物・感染症学講座感染制御学部門 |
発行 |
臨床微生物:24(3),171─179,2014 |
受付 |
平成26年7月25日 |
受理 |
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要旨 |
β-ラクタム系薬は,高い有効性に加え,アレルギーを除くと毒性が少ないことから抗菌化学療法において重要な役割を果たしている。β-ラクタマーゼに関する最初の論文は1940年にAbrahamとChainによって報告された。現在,グラム陰性菌におけるβ-ラクタム系薬に対する耐性が菌種間で簡単に伝達されるプラスミドに関連していることを,多くの臨床医師や臨床技師,薬剤師,看護師は知っている。β-ラクタマーゼによるβ-ラクタム系薬耐性は,プラスミド性のAmpC,基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBLs)およびカルバペネマーゼ,特にCMYファミリーのAmpC型,CTX-M-ファミリーのESBLs,セリン型カルバペネマーゼのKPCファミリー,さらにはIMP,VIMとNDMなどのメタロ-β-ラクタマーゼと関連している。現在までに1500以上のβ-ラクタマーゼが報告されており,β-ラクタマーゼの分類は,非常に複雑なものになった。本稿では,最新のβ-ラクタマーゼの分類を概説する。 |
Keywords |
β-lactamase, classification, function |
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