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日本臨床微生物学会雑誌
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書誌情報
| 論文名 |
質量分析装置MALDIバイオタイパーによるStreptococcus属菌を対象とした同定性能の検討 |
| 論文言語 |
J |
| 著者名 |
太田 悠介1）, 松本 竹久2）, 春日 恵理子2）, 堀内 一樹2）, 根岸 達哉2）, 矢口 ともみ2）, 名取 達矢2） |
| 所属 |
1）信州大学大学院医学系研究科保健学専攻
2）信州大学医学部附属病院臨床検査部 |
| 発行 |
臨床微生物：25（2），111─116，2015 |
| 受付 |
平成26年10月1日 |
| 受理 |
平成26年12月2日 |
| 要旨 |
今回，迅速且つ簡便な同定検査が可能となる微生物同定システムのMALDIバイオタイパー（Bruker Daltonics）を用いて，Streptococcus属菌を対象とした同定性能の検討を行った。本装置による同定検査では，遺伝子学的検査結果と比較し，On plate法とエタノール・ギ酸抽出法のいずれの抽出法においても属レベルで100％，菌種レベルで81.5％の同定一致率を示した。本システムにて同定が不一致となった菌種は，16S rRNA遺伝子配列が近似するStreptococcus mitis groupに含まれる菌種，あるいは同定解析ソフトウェアMALDIバイオタイパー3.1（Bruker Daltonics）のリファレンスライブラリの中に含まれる登録数が少ない菌種であった。質量分析による鑑別が困難であったS. mitis groupの同定は，オプトヒンテストや胆汁酸溶解テスト等の追加検査が必要と考える。本装置はリファレンススペクトラ数が少ない菌種の同定精度が低いため，同定が困難であった菌株もしくはScore Valueが2.0未満であった菌株のマススペクトルをリファレンススペクトラとして登録し，各菌種の登録菌種数を充実させる必要がある。 |
| Keywords |
MALDIバイオタイパー, Streptococcus属 |
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