学会誌

日本臨床微生物学会雑誌

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Article in Japanese

論文名 北陸地域における偏性嫌気性グラム陰性桿菌の薬剤感受性サーベイランス
論文言語 J
著者名 金谷 和美1,14), 泉屋 奈美2,14), 小林 治3,14), 小路 聡美4,14), 坂上 有貴子5,14), 辻田 由加利6,14), 中河 竜也7,14), 中野 悦子8,14), 中室 智恵美9,14), 新川 晶子10,14), 西尾 史朗11,14), 舛岡 久美子12,14), 馬場 尚志1,13,14), 飯沼 由嗣1,13,14)
所属 1)金沢医科大学病院中央臨床検査部
2)医療法人社団浅ノ川浅ノ川総合病院検査部
3)七尾市公立能登総合病院臨床検査部
4)金沢医科大学氷見市民病院中央臨床検査部
5)公立松任石川中央病院医療技術部検査室
6)富山県厚生農業協同組合連合会滑川病院臨床検査部
7)富山県厚生農業協同組合連合会高岡病院臨床検査部
8)国民健康保険小松市民病院中央検査科
9)公益社団法人石川勤労者医療協会城北病院検査科
10)石川県立中央病院医療技術部検査室
11)独立行政法人国立病院機構金沢医療センター臨床検査科
12)羽咋郡市広域圏事務組合公立羽咋病院臨床検査科
13)金沢医科大学臨床感染症学
14)北陸耐性菌サーベイランス研究会
発行 臨床微生物:25(3),223─229,2015
受付 平成27年1月20日
受理 平成27年4月27日
要旨  北陸地域における偏性嫌気性グラム陰性桿菌の薬剤耐性状況を把握するため,同地域にある12施設から臨床分離株を収集し,薬剤感受性を検討した。対象菌株118株全体では,meropenemおよびtazobactam/piperacillinに対しては高い感受性を示したが,耐性株がそれぞれの薬剤に2.5%(3/118),3.4%(4/118)と少数ながら見られた。一方,従来偏性嫌気性菌に有効とされていたcefmetazoleおよびclindamycinの感性率は,それぞれ72.0%(85/118),60.2%(71/118)であり,Bacteroides属,特にnon-fragilis Bacteroidesにおいて顕著な耐性化が見られた。また,施設間でBacteroides属の感受性における大きな差も認められ,偏性嫌気性菌に対する薬剤感受性検査実施の重要性が示唆された。より正確な情報を得るため,また今後の薬剤耐性菌の動向を把握するためにも,継続的な多施設共同サーベイランスが必要と考えられた。
Keywords 嫌気性グラム陰性桿菌, 地域サーベイランス, Bacteroides
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