日本臨床微生物学会雑誌：書誌情報

日本臨床微生物学会雑誌

書誌情報

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Article in Japanese

論文名	静岡県西部地域におけるHaemophilus influenzaeの疫学解析
論文言語	J
著者名	山影　望1）, 名倉　理教1）, 石川　仁子1）, 泉　敦3）, 伊藤　尚美4）, 上村　桂一5）, 上村　のり子6）, 釋　悦子7）, 鈴木　裕子8）, 高須　光世7）, 山本　理恵9）, 前川　真人1,2）
所属	1）浜松医科大学医学部附属病院検査部 2）浜松医科大学医学部臨床検査医学講座 3）国立病院機構天竜病院検査科 4）JA静岡厚生連遠州病院臨床検査科 5）中東遠医療センター臨床検査室 6）磐田市民病院臨床検査技術科 7）聖隷浜松病院臨床検査部 8）浜松赤十字病院検査課 9）浜松医療センター臨床検査技術科
発行	臨床微生物：25（4），297─303，2015
受付	平成27年2月4日
受理	平成27年6月4日
要旨	2012年12月～2013年2月に静岡県西部地域9施設において分離されたHaemophilus influenzae 252株について，性別，年齢等の患者背景，薬剤感受性，免疫血清型（莢膜型）の陽性割合について検討した。遺伝子型の割合はgBLNAR（β-lactamase非産生ABPC耐性株）が51.6％と最も多く，続いでgBLNAS（β-lactamase非産生ABPC感受性株）が29.8％，gLow-BLNAR（β-lactamase非産生ABPC軽度耐性株）が9.9％であった。H. influenzaeに対する抗菌薬の感受性率が低下傾向にある薬剤も認められた。免疫血清型陽性率は全体で3.6％，H. influenzae莢膜b型株（Hib）は37歳女性からの1株のみであった（1/252株：0.4％）。適切な抗菌薬使用や耐性菌出現防止のために，地域における臨床分離株の耐性状況や疫学的特性を把握しておくことは非常に重要であり，今後も継続的な調査が必要である。
Keywords	Haemophilus influenzae, 疫学調査, MIC, Hib