日本臨床微生物学会雑誌：書誌情報

日本臨床微生物学会雑誌

書誌情報

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Article in Japanese

論文名	血液培養からnon typeable Haemophilus influenzaeが分離された小児細菌性副鼻腔炎
論文言語	J
著者名	日馬　由貴1）, 相良　長俊1）, 宇野　匡裕2）, 渡辺　真理子3）, 武政　洋一1）, 角皆　季樹1）, 久保田　淳1）, 山田　浩介1）, 秋山　直枝1）, 後藤　隆廣3）, 渡辺　修3）, 齋藤　義弘4）
所属	1）富士市立中央病院小児科 2）富士市立中央病院耳鼻咽喉科 3）富士市立中央病院検査部 4）東京慈恵会医科大学葛飾医療センター小児科
発行	臨床微生物：26（1），41─46，2015
受付	平成27年7月17日
受理	平成27年8月6日
要旨	血液培養からnon typeable Haemophilus influenzae（NTHi）が分離された小児細菌性副鼻腔炎の1症例を経験した。症例は生来健康な10歳女児，2日前からの頭痛，右頬部痛，羞明を主訴に当院を受診した。血液検査で炎症反応高値，頭部単純CTで片側性副鼻腔炎を認め，細菌性副鼻腔炎と診断し，入院抗菌薬治療を開始した。入院2日目に頬部痛の増悪を認めたため内視鏡的副鼻腔手術を施行したところ，入院3日目より解熱，頬部痛は軽快傾向となり，入院13日目に退院した。血液培養よりH. influenzaeが検出され，莢膜型検査を行ったところNTHiと判定された。近年，NTHiの侵襲性感染症の増加が世界的にみられているが，本邦での認知度は低い。今後，NTHiによる侵襲性感染症の動向を正確に把握するため，サーベイランスの徹底と莢膜型検査の普及が必要不可欠である。
Keywords	non typeable Haemophilus influenzae, 小児, 細菌性副鼻腔炎, 侵襲性インフルエンザ菌感染症