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日本臨床微生物学会雑誌
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書誌情報
論文名 |
莢膜型23Bの肺炎球菌による化膿性髄膜炎の1例 |
論文言語 |
J |
著者名 |
藤原 里紗1), 芝 直哉1), 青山 早苗1,2) |
所属 |
1)京都鞍馬口医療センター検査科
2)元 京都鞍馬口医療センター内科 |
発行 |
臨床微生物:27(1),29─33,2016 |
受付 |
平成28年8月5日 |
受理 |
平成28年9月20日 |
要旨 |
近年,肺炎球菌結合型ワクチンの小児への接種効果により,ワクチンに含まれる莢膜型株による侵襲性肺炎球菌感染症(invasive pneumococcal disease:IPD)は著しく減少している。他方,ワクチンに含まれない莢膜型株によるIPDが増加傾向にある。今回我々は,莢膜型23Bの肺炎球菌による化膿性髄膜炎の1症例を経験した。この莢膜型株は欧州や北米等で検出され既に報告されているが,本邦では今までに報告されていない。このような新たなワクチン非含有莢膜型(non vaccine type:NVT)株が,今後本邦でも増加してくる可能性があり,動向に注目する必要があろうと結論された。 |
Keywords |
Streptococcus pneumoniae, 莢膜型23B, 化膿性髄膜炎 |
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