AFPが異常高値を示した明細胞腺癌の1例を経験したので報告する.症例は51歳1経妊1経産.50歳で閉経.臍上部に至る腫瘤を認め,当院を受診した.MRI T2WIでは長径18 cm大の内部不均一の多房性腫瘤を認めた.AFP 31,533 ng/mL,CA125 456 U/mLと異常高値を示した.単純子宮全摘,両側付属器切除,大網切除術を施行し,術後病理診断はclear cell adenocarcinoma pT3cNxM0,FIGO stage IIIcであった.病理組織学的にはyolk sac component,hepatoid differentiationは認めず,免疫染色では約半数の腫瘍細胞がAFP陽性であった.術後AFP 2,948 ng/mL,CA125 37 U/mLと減少し,術後26日目よりdose-dense TC療法6コース施行.現在外来にて経過観察中であるが,再発は認めていない.
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