心横隔膜角リンパ節(cardiophrenic lymph node:CPLN)は心膜に沿って2 cm以内に存在する横隔膜上のリンパ節であり,進行卵巣癌において転移が認められることがある.
今回,術前化学療法前にCPLNが腫大していた症例に対し,IDS(interval debulking surgery)時にCPLNを摘出した3症例を報告する.
3症例は,全てで胸水が認められ,細胞診または生検にてserous carcinomaと診断されIDSが施行された.化学療法前のCTでは,CPLNの腫大は7 mmを超えていた.化学療法後は縮小していたが,IDS時に摘出し,病理検査を行ったところ腫瘍細胞の遺残を認めた.
遺残が再発に寄与する可能性があるため,化学療法前のCTでのCPLN腫大の評価の必要性,そして腫大が認められる場合,手術時のCPLN検索の必要性が示唆された.
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