卵巣カルチノイドは,胚細胞腫瘍の境界悪性腫瘍に分類され,卵巣悪性腫瘍の0.1%未満とまれである.性索間質性腫瘍とは異なり,性ステロイドホルモンを産生しないのが一般的である.今回我々は,閉経後の卵巣腫瘍患者で増大傾向の子宮筋腫を認め,術前にエストラジオールとプロゲステロンの比較的高値より性索間質性腫瘍を疑ったが,術後病理診断で卵巣カルチノイドと診断され,機能性間質からの性ステロイドホルモン産生と考えられた1例を経験したため,文献的考察を加えて報告する.
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