緒言:新型コロナウイルス感染拡大を受け,多くの学術集会はオンライン開催へと移行した.学術集会での発表は一方向性となり若手医師の症例発表や施設間交流の機会は減少した.この問題を解消すべくオンライン症例検討会を開催した.
方法:Web会議システムZoomⓇを用いてオンライン症例検討会を開催した.メールやSNSで開催を周知し,毎回の検討会終了後に参加者にアンケート調査を行い,その内容や課題について検討した.
結果:2020年10月から2021年12月までに,7回のオンライン症例検討会を開催した.参加人数は平均31名で,18施設から参加があった.参加者の52%は10年目未満の医師であった.検討会では高次医療機関への母体搬送症例について,搬送元・搬送先からの症例提示や,切迫早産等における施設毎の診療方針の違いについてアンケートを用いたリアルタイムのディスカッションを行った.検討会終了後のアンケート(n=130)では,98%の参加者が満足と回答し,参加の移動時間・労力・費用の節約となり,産休・育休中でも参加しやすいという意見があった.一方で,気軽に発言ができない,視聴者の反応がわからない等の指摘もあった.
結論:オンライン症例検討会は,若手医師にとってオンライン開催の学術集会では経験し難いリアルタイムで双方向性の議論ができることに加えて,施設間交流や情報交換を行う上で貴重な機会となる.
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