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第62巻 第4号

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原著
新型コロナウイルス感染妊婦の周産期管理に関する検討
藤本 新, 角倉 仁, 木村 西施, 山本 由起, 三宅 太郎, 小柳津 美佳, 川内 華佳, 坂元 崇洋, 加藤 雅史, 垣本 壮一郎
自衛隊中央病院産科婦人科
関東連合産科婦人科学会誌, 62(4):389-396, 2025
https://doi.org/10.60311/kjog.62-4.389

 当院で分娩時に新型コロナウイルス感染妊婦の周産期予後および母児同室による新生児への影響等に関して後方視的に検討したので報告する.
 新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言がなされた2020年4月から2024年2月までの間に当院で分娩に至った症例を対象とし,入院時に検査および診断を行った.新型コロナウイルス感染妊婦から出生した新生児については,検査で陰性もしくは感染を疑う症状がないと判断したのち,感染対策を行ったうえで母児同室および希望する栄養管理を許可した.
 対象となった症例は1,357例,そのうち新型コロナウイルス感染妊婦は13例だった.分娩様式は自然経腟分娩が9例,吸引分娩が1例,選択的帝王切開術が3例だった.新型コロナウイルス感染妊婦から出生した児で感染と判断された症例はなかった.母児同室管理については,新型コロナウイルス感染妊婦13例のうち11例が母児同室管理となり,非感染妊婦と同様の管理で退院となった.
 新型コロナウイルス感染妊婦において産科適応で分娩様式を決定したが周産期予後に影響はなかった.また,感染対策を行えば母児同室および母乳育児を行っても児の予後に影響しない結果となった.

Key words:COVID-19, Caesarean Section, Rooming-in Care, Breast Feeding, Pregnancy
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