緒言:日本の若年女性には強いやせ志向がみられ,近年,摂食障害の患者が増えている1).体重減少に伴い,さまざまな身体的合併症が出現するが,その中でも特にエストロゲン低下に伴う骨密度の低下は,女性の生涯にわたる健康に対して様々な影響を及ぼす.
方法:2020年1月から2024年8月までに続発性無月経のため当院当科に紹介となった10代から20代前半のうち,体重減少性無月経患者31名を対象とし,無月経となった背景および骨密度と無月経期間の関係及び治療について後方視的に評価した.
結果:無月経期間と骨密度およびZスコアの増加には負の相関傾向を認め,無月経期間が長いほど骨密度およびZスコアが低下することが示唆された.
結論:若年者の体重減少性無月経は,10代でも骨粗鬆症になる可能性があることを積極的に啓発し個々の症例に合わせて,早期に治療介入できるように各科・職種で連携していく必要がある.
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