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第63巻 第1号

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症例報告
卵巣成熟囊胞性奇形腫から平滑筋肉腫への悪性転化の1例
三浦 理恵子, 大河内 教充, 斉藤 梨紗, 鍔田 芙実子, 中島 文恵, 豊泉 理絵, 河野 絵里, 小澤 桃子, 鈴木 晃子, 立花 由理, 大吉 裕子, 伊田 勉
市立青梅総合医療センター産婦人科
関東連合産科婦人科学会誌, 63(1):22-27, 2026
https://doi.org/10.60311/kjog.63-1.22

 卵巣成熟囊胞性奇形腫の悪性転化の発生率は0.17~2%と稀である.閉経後の発症や扁平上皮癌が多い.今回,成熟囊胞性奇形腫の平滑筋肉腫への悪性転化の若年例を経験したので報告する.症例は27歳,0妊,間欠的な腹痛,体重減少と易疲労感のため前医を受診し,骨盤内に充実部分を伴う囊胞性腫瘤を認めたため当院紹介となった.WBC 18,950/μl,Hb 7.6 g/dl,CRP 14.2 mg/dlと炎症反応の上昇と貧血を認め,腫瘍マーカーはCA125 75.3 U/ml,CA19-9 272.7 U/ml,SCC 2.3 ng/mlと上昇していた.画像所見では成熟囊胞性奇形腫と考えられる15 cm大の腫瘍を認め,造影MRI検査で不整に肥厚した囊胞壁は拡散制限とびまん性の増強効果を示し,悪性転化を疑い手術を行った.術中所見で,大網と一部癒着した左卵巣腫瘍を認め,腹式左付属器摘出術,大網部分切除術を施行した.病理所見では成熟囊胞性奇形腫の中に腫瘍を認め,腫瘍部分の免疫染色から成熟囊胞性奇形腫の平滑筋肉腫への悪性転化,IA期と診断した.若年であり妊孕性温存希望があること,肉眼的残存腫瘍を認めなかったことから,追加手術は行わず経過観察の方針とし,術後約1年間再発なく経過している.IA期では妊孕性温存も選択肢となり得る可能性があるが,再発リスクや予後について更なる症例集積により検討される必要がある.

Key words:teratoma, leiomyosarcoma, malignant transformation, ovarian tumor
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