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第51巻 第4号

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症例報告
当院における子宮頸管妊娠7例の検討
宮腰 藍衣1), 廣岡 潤子1), 松﨑 結花里1), 古野 敦子1), 北川 雅一1), 片山 佳代1), 村瀬 真理子1), 吉田 浩1)2), 平原 史樹2)
1)横浜市立大学附属市民総合医療センター婦人科
2)横浜市立大学医学部産婦人科
関東連合産科婦人科学会誌, 51(4):535-541, 2014

 子宮頸管妊娠は1,000~95,000妊娠に1例と比較的稀な疾患である.止血困難な大出血を来たすこともあるが,Methotrexate(MTX)などを用いた薬物療法や子宮動脈塞栓による保存的療法が主流となってきている.当院において2010年1月から2013年1月までに経験した子宮頸管妊娠7例の治療法と転帰を後方視的に検討した.7症例の背景は,平均年齢33.9歳(26~43歳),未産婦6人と経産婦1人,体外受精による妊娠はうち3例,子宮内膜掻爬術既往のあるものが2例,IUD抜去後が1例であった.児心拍陽性は3例,治療開始前の血中hCG濃度は平均9,833 mIU/ml(1,644~2,0846 mIU/ml),治療開始時妊娠週数は平均6週4日であった.治療法としてはMTXの投与を行ったものが6例あり,初回投与経路は3例が全身投与,3例が局所投与であった.出血コントロールのために動脈塞栓を要した症例は2例,子宮鏡下止血術を施行した症例が1例あった.いずれの症例でも子宮温存することが可能であった.医中誌にて検索しえた2008年から2013年までの本邦における症例報告のレビューを行ったところ,MTX局所投与の有用性が示唆された.当科の症例は6例と少ないため全身投与と局所投与の治療成績に差はなかった.

Key words:cervical pregnancy, Methotrexate, UAE
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