頸管妊娠に対するメソトレキサートの投与方法には,全身投与と局所投与がある.局所投与は,頸管妊娠における胎嚢組織の排出率が高く,また薬剤の総投与量を低減できるといった利点がある.一方で経腟超音波ガイド下に行うため,手技に専門性を要するほか,穿刺に伴い異常出血の危険性が高まるという難点もある.今回妊娠7週,児心拍陽性である頸管妊娠に対し,子宮鏡直視下にメソトレキサートを胎嚢に局所注射した1例を経験した.2度の局所投与により順調にhCG値は低下し,その後胎嚢組織を容易に摘出することができた.子宮鏡によるメソトレキサートの局所投与は容易かつ確実な手技であり,今後新しい投与法となる可能性があると推察した.
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