【緒言】Severe fetal growth restriction(FGR)症例においてbiparietal diameter(BPD)の発育不良の児は神経学的予後が不良であることが知られている.我々は児の発育程度に注目し,BPD,abdominal circumference(AC),femur length(FL),estimated fetal body weight(EFBW)の発育率と児の予後との関連について検討した.
【方法】2004年1月から2011年10月の期間,妊娠30週未満で発症した重症FGR(5%tile未満)で,1週間以上の待機的管理を行い24週以降で分娩となった26症例を予後良好群17人と予後不良群9人に分類しsevere FGRと診断されてから分娩時までのBPD,AC,FL,EFBWの発育率を求め,どのパラメーターが児の予後に最も関係するかを検討した.
【成績】BPD発育率は予後良好群で75.9%,不良群で61.0%,AC発育率はそれぞれ77.8%,69.23%,FL発育率は63.7%,37.5%,EFBW発育率は41.5%,23.3%でありEFBWの発育率のみ両群間で有意差を認めた.
【考案】推定体重の発育率は児の予後と関連することが示唆された.一方でBPDの発育率と児の予後との関連は得られなかった.
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