【目的】オクトパス^®接続型「経腟子宮支持鈎」を開発し，腹腔鏡下手術に関わる医師を減らす試みとその適応術式について検討した．【症例】婦人科良性疾患における腹腔鏡下手術症例を対象とし，子宮摘出術3例，付属器切除術3例，卵巣嚢腫摘出術2例，異所性妊娠手術1例に実施した．【考察】本鈎は子宮体部のサイズが鵞卵大を超えると子宮を前屈させづらい点や，ダグラス窩の高度癒着症例に対しては十分な視野を展開しがたい点があるが，婦人科良性疾患術式の多くに適応可能である．すでに多くの病院に配備されているオクトパス^®を利用する本鈎は，手術に関わる医師数を減らすとともにリユースであるという経済的なメリットも有すると考えられる．