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第53巻 第1号

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症例報告
腹腔鏡下手術後に判明した過受胎が疑われる子宮内外同時妊娠の一例
加藤 宵子, 橋田 修, 橋本 彩紗, 堀田 裕一朗, 佐々木 麻帆, 端本 裕子, 永田 智子, 長谷川 哲哉, 石川 雅彦
大和市立病院産婦人科
関東連合産科婦人科学会誌, 53(1):35-39, 2016

 過受胎とは,妊娠経過中に排卵が生じ妊娠週数の異なる二つの妊娠に至ることである.今回非常に稀な自然妊娠による過受胎が疑われる症例を経験した.症例は20歳,1経妊1経産.月経周期28日型,整調.下腹部痛のため受診.多量の腹腔内出血,血中hCG 14,263 mIU/mlより異所性妊娠を疑い緊急腹腔鏡下手術施行.術中に左卵管膨大部妊娠破裂と診断した.本人申告の最終月経からは妊娠3週6日であったが,病状から前周期を責任月経とした卵管妊娠7週6日と判断した.術後2日目でhCGは良好に低下したが,19日目で65,663 mIU/mlと上昇,子宮内妊娠7週の診断となった.本例では破裂を来たす卵管妊娠であったこと,その際の高いhCG値,後に判明した子宮内妊娠の週数を考慮し,両者に約3週の相違がある過受胎と考えられた.何らかの妊娠中に非典型的な経過を示した場合,稀な現象だが過受胎に関しても認識しておくべきである.

Key words:superfetation, combined pregnancy
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