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第57巻 第1号

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原著
当院におけるIV度会陰裂傷例からみた直腸腟瘻形成症例5例の検討
夏目 貴史, 松本 佳余子, 宇津野 彩, 本庄 裕二郎, 長嶋 菜月, 浅井 聡美, 西村 真純, 瀧川 恵子, 大野 智子, 塩津 英美
東京北医療センター産婦人科
関東連合産科婦人科学会誌, 57(1):25-28, 2020

 2008年1月から2018年12月までの11年間で当院にて分娩に至った単胎経腟分娩をまとめ,さらに22例のIV度会陰裂傷から5例の直腸腟瘻形成へのリスク因子の可能性を検討した.IV度会陰裂傷発症数は,単胎経腟分娩9,050例中22例(0.24%)であり鉗子分娩13例,吸引分娩2例,正常分娩7例であった.20例は,初産であり平均出生体重は,器械分娩/正常分娩で3,130±384.2 g(0.34±0.92)/3,428±257.7 g(1.05±0.79)であった.肛門と連続性裂傷が15例,非連続性裂傷が7例であった.その中で直腸腟瘻形成症例は,2例/3例であった.裂傷の縫合に関して3層縫合が17例,2層以下縫合が3例,縫合形式別の直腸腟瘻形成例は2例/3例であった.IV度会陰裂傷形成後の妊娠は4例,3例が経腟分娩となり分娩経過は良好であった.本検討では,非連続裂傷または,2層以下の縫合が22例のIV度会陰裂傷から5例の直腸腟瘻形成へのリスク因子の可能性が示唆されたために報告する.

Key words:fourth-degree laceration, rectovaginal fistula
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