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第58巻 第4号

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特集 第140回学術集会優秀演題賞演題
ロキタンスキー症候群13例に対する腹腔鏡補助下造腟術後のプロテーゼ留置期間と腟管短縮の関連における検討
白石 哲郎, 木須 伊織, 中野 紗弓, 高畑 海音子, 飯島 茂異人, 飯島 朋子, 仙波 宏史, 中村 加奈子, 松田 紀代子, 片山 素子, 三浦 裕美子, 平尾 薫丸
国家公務員共済組合連合会立川病院産婦人科
関東連合産科婦人科学会誌, 58(4):674-678, 2021

 Mayer-Rokitansky-Küster-Hauser症候群(以下,ロキタンスキー症候群)に対する造腟術として,本邦では腹腔鏡補助下に骨盤腹膜を用いて腟管を形成するDavydov変法が主流だが,術後に腟管短縮を生じやすいことが課題である.術後には腟内にプロテーゼを留置して腟管短縮を予防するが,その留置期間に関して一定の見解はない.今回我々は,2016~2020年に当院でDavydov変法を行ったロキタンスキー症候群の患者13例について,術後のプロテーゼの留置期間と腟管短縮の関係を後方視的に検証した.プロテーゼの留置期間が3か月であった8例では,1か月であった5例と比較して,20%以上の腟管短縮の発生率が有意に低いことが示された.腟管長変化に関しても,プロテーゼを3か月間留置した場合に短縮長を抑えられる傾向を認め,プロテーゼ留置期間の延長が術後の腟管短縮予防に有効であると考えられた.また,プロテーゼ抜去後のダイレーターによる腟拡張を継続できなかった例ではいずれも腟管短縮が認められ,ダイレーターによる腟拡張も術後の腟管長維持に重要であることが示唆された.

Key words:Mayer Rokitansky Kuster Hauser syndrome, modified Davydov's procedure, Vaginal agenesis
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