─総説─
本邦におけるWHO手指衛生多角的戦略の実践への取り組み
島中 延枝1), 川上 和美2), 坂本 健一3), 岡本 耕4), 鈴木 由美5), 斎藤 浩輝6) 1)広島市医師会運営・安芸市民病院医療安全管理室, 2)順天堂大学大学院医療看護学研究科感染制御看護学, 3)白浜はまゆう病院南紀白浜温泉リハビリテーションセンター, 4)東京大学医学部附属病院感染症内科, 5)国立病院機構下志津病院感染症内科,小児科, 6)聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院救命救急センター
医療機関における手指衛生の分野はグローバルでも過去数十年で大きく移り変わってきた.2009年に,WHOが現在の手指衛生の基礎ともいえる手指衛生ガイドラインを発行してから10年以上経つなか,日本でも様々な取り組みが進んでいる.本総説では,筆者らがTrain the Trainers in Hand Hygiene ― JapanグループとしてWHO手指衛生多角的戦略を日本で実践していくための取り組みなどを紹介し,また,今後の手指衛生のさらなる改善に向けた方向性などを概説する.
Key words:手指衛生, 世界保健機関
連絡先: e-mail:
hiroki.saito@marianna-u.ac.jp
受付日:2023年4月14日 受理日:2023年6月3日
38 (5):220─228,2023
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