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─proceedings─

「見えない流行を映す鏡」:下水サーベイランスからみるCOVID-19と院内感染対策

石黒 信久1), 村上 道夫2)3), 鏡 圭介4), 濱田 敏裕5), 北島 正章2)6)
1)慈啓会病院内科, 2)大阪大学感染症総合教育研究拠点, 3)同 EIPMセンター, 4)北海道大学病院薬剤部, 5)札幌市下水道河川局事業推進部, 6)東京大学大学院工学系研究科附属水環境工学研究センター


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が5類感染症へ移行した現在も,高齢者や基礎疾患を有する人々では重症化リスクが高く,地域や医療機関での発生動向の把握は重要である.定点報告や臨床検査による監視は,受診行動や検査数の影響を受けやすいが,下水サーベイランスは無症状者や未受診者を含む地域全体の感染状況を反映できる手法として注目されている.私たちは札幌市における下水中SARS-CoV-2濃度と医療機関のCOVID-19罹患者数および院内感染発生との関連を解析した.その結果,下水中SARS-CoV-2濃度は医療機関での罹患者数を高精度に反映し,院内感染の新規発生や拡大の程度とも関連していた.今後,自治体・医療機関・研究機関が連携し,下水サーベイランスを活用した感染症監視体制の構築が期待される.

Key words:SARS-CoV-2, 新型コロナウイルス感染症, 下水サーベイランス, 院内感染

連絡先:
e-mail: nisgr@mrj.biglobe.ne.jp

受付日:2026年1月5日
受理日:2026年1月21日

41 (3):120─129,2026

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