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─原著─
Multilocus sequence type 17(ST17)Clostridioides difficile菌株が優勢株として認められた1病院の疫学的検討
向井 将之1), 阿部 珠子2), 佐藤 隆2), 佐藤 俊哉3), 高階 太一4), アウン メイジソウ5) 1)岩見沢市立総合病院薬剤部, 2)同 感染制御室, 3)同 小児科, 4)同 内科, 5)札幌医科大学医学部社会医学講座衛生学分野
2023年1月に当院の3病棟で15症例のClostridioides difficile感染症(CDI)を認め,当院の基準でアウトブレイクが疑われた.そこで1月から11月における各病棟の検査率および発生率を後方視的に調査した結果,アウトブレイク発生を認めた.CDI患者から分離培養された分離株をMultilocus sequence typing法で解析した. 1月の3病棟における発生率は66.7,33.8,および76.0 per 10,000 patient-days(/10,000 PD)でアウトブレイク発生と判断し,翌月には終息した.そのうちの1病棟では7月に81.4/10,000 PDの発生率を認めた.透析科外来では2022年に1症例のみであったのに対し,2023年には8患者(13エピソード)のCDIが発生した.3病棟および外来の23患者から分離された26株のうち,15患者からの18株(69%)がシークエンスタイプ(ST)17であった. 3病棟および透析科外来で,ST17によるCDIアウトブレイクを経験した.透析科外来においては院内からの伝播が示唆された.アウトブレイク発生当時の院内基準では発生および終息の判断が困難であったことから,平時のベースラインと比較する基準に変更した.さらに,院内全体で基本的な感染対策および接触感染対策を徹底する重要性が再確認された.
Key words:Clostridioides difficile, MLST, アウトブレイク
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受付日:2024年10月15日 受理日:2026年3月27日
41 (4):156─164,2026
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