─報告─
看護学生のユニフォーム交換における認識や行動の実態とユニフォームの細菌汚染
岡山 加奈1)2), 植村 直子2), 金嶋 悠莉2), 荻 あや子2)3), 荒川 満枝4) 1)大阪市立大学大学院看護学研究科, 2)岡山県立大学保健福祉学部看護学科, 3)愛知県立大学看護学部, 4)鳥取看護大学看護学部
本研究では,看護学生の進級に伴うユニフォーム交換の認識や行動の実態とユニフォームの細菌汚染を明らかにすることを目的とした.ユニフォームの着用日数は3日と高学年が最も長く,理想とする着用日数が1日と回答した学生は,低学年が78.0%と最も多かった.ユニフォーム19着の着用後とその洗濯後の細菌汚染について,着用1日群と2日以上群で細菌数を比較すると両群とも新品より有意に増加した.洗濯後の細菌数は,両群とも着用後より有意に減少したが,2日以上群では新品より細菌数が多かった.検出された菌種は,着用後と洗濯後において両群とも類似していたが,洗濯後の2日以上群はMicrococcus spp.やS. hominisの検出が多かった.Staphylococcus spp. 31株のうち,S. aureus 1株はMSSAであったが,その他Staphylococcus spp.の薬剤耐性率は,S. cohniiが100%,S. caprae,S. epidermidis,S. haemolyticusは各50%であった.ユニフォームの所持枚数や洗濯方法を含むユニフォーム管理を見直す必要性が示唆されたが,その根拠を明示するためにも,今後は看護学生のユニフォームから検出されるCNSの耐性率等を縦断的に調査したり,ユニフォームの理想的な管理に関する実証研究が必要と考えられる.
Key words:ユニフォーム管理, 細菌汚染, 薬剤感受性, 看護学生
連絡先: e-mail:
okayama.kanna@nurs.osaka-cu.ac.jp
受付日:2018年4月24日 受理日:2018年8月18日
33 (6):276─284,2018
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