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Article in Japanese

─原著─

当院における抗インフルエンザ薬の曝露後予防投与効果の検討―オセルタミビル3日間投与の有効性について

工藤 結香1), 松川 雅則2), 工藤 ゆかり2), 平田 豊2), 阿部 隆1)2), 鹿角 友美1)
1)滝川市立病院臨床検査科, 2)同 感染制御チーム


インフルエンザ曝露後予防投与はノイラミニダーゼ阻害薬の7から10日間投与が推奨されるが,オセルタミビル3日間投与による同等の予防効果の報告を受け,当院では感染制御マニュアルの曝露後予防投与期間を短縮した.インフルエンザ感染者と濃厚接触した入院患者および,流行拡大の恐れが強い場合に医療従事者を対象に,原則的にオセルタミビル75 mgを,前者では1日1回3日間,後者では7日間の予防投与期間とした.この間に行われた曝露後予防投与の実態を後方視的に調査し,3日間投与法の効果について検証した.2016年11月から2018年4月までの2シーズンで,予防投与事例は42件あり,曝露源は医療従事者25件,患者17件,インフルエンザA型31件,B型10件,型別不明1件であった.339例(患者250例,医療従事者89例)が予防投与を受け,投与薬剤はオセルタミビル296例,ラニナミビル41例,ザナミビル1例,ペラミビル1例であった.オセルタミビルの投与期間は,7日間89例,3日間123例,2日間3例,1日81例(血液透析患者)であった.オセルタミビルの3日間投与を行った123例中の1例と,ラニナミビル41例中の1例がインフルエンザA型を発症した.
本検討ではオセルタミビル3日間投与の予防効果は99.2%となり,これまでに報告されたより長期の予防投与効果に劣らず,十分な発症予防効果が得られる可能性が示唆された.

Key words:インフルエンザ, 曝露後予防投与, オセルタミビル

連絡先:
e-mail: saikin@med.takikawa.hokkaido.jp

受付日:2018年10月26日
受理日:2019年2月26日

34 (3):155─161,2019

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