─proceedings─
泌尿器科医が考えるカテーテル関連尿路感染への対応
堀田 裕 旭川赤十字病院泌尿器科
カテーテル関連尿路感染(Catheter-associated urinary tract infections:CAUTI)は医療関連感染の10~20%を占めている.CAUTIの予防には,尿道カテーテルを丁寧に挿入すること,尿道カテーテル抜去後に残尿測定をすることが重要である.高齢者のCAUTIは症状に乏しく診断に苦慮することが多い.抗菌薬投与前には尿道カテーテルを交換し,必ず血液培養と尿培養を提出する.CAUTIに対する抗菌薬治療は重症度に応じて選択する.重症度の判定にはqSOFAスコアが有用である.本稿ではCAUTIの対応について泌尿器科医の視点から述べる.
Key words:カテーテル関連尿路感染, 排尿ケア, qSOFAスコア
連絡先: e-mail:
hhotta@asahikawa-rch.gr.jp
受付日:2020年9月30日 受理日:2020年12月3日
36 (2):83─88,2021
|