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Article in Japanese

─原著─

日本における感染管理認定看護師のコンピテンシーの状況と影響要因:キャリア4段階の比較

川上 和美1), 操 華子2)
1)順天堂大学大学院医療看護学研究科感染制御看護学, 2)静岡県立大学大学院看護学研究科基盤看護学


日本の感染管理認定看護師の多くは医療施設等で感染管理専従者として従事し,医療関連感染の予防と医療の質向上のための活動を行う.本研究は,感染管理認定看護師のキャリア段階別(新人,一人前,中堅,熟達者)のコンピテンシーの状況と,コンピテンシー開発への影響要因を明らかにすることを目的とした.米国感染管理疫学専門家協会が開発したCompetency Self-Assessment toolを翻訳し,コンピテンシー10領域で構成する無記名自記式質問紙を作成した.2013年11月から12月に日本看護協会に認定登録されている感染管理認定看護師1,711名へ質問紙を郵送し,横断研究を実施した.有効回答率は56.7%であり,記述統計および単変量解析を用いて研究対象者の基本情報,コンピテンシー得点合計をキャリア4段階で比較した.さらに,独立変数を研究対象者の基本情報,従属変数をコンピテンシー得点合計とした重回帰分析を行った.感染管理認定看護師のコンピテンシーは,キャリア段階の上昇に伴い得点が上昇し,統計学的有意差を認めた.コンピテンシーへの影響要因は,看護師経験年数,感染管理認定看護師経験年数,感染管理専従経験,修士課程または博士前期課程への在籍・修了以上であった.本研究結果は,感染管理認定看護師を対象としたコンピテンシー評価尺度や体系的な修了後教育プログラムの開発に活用できると考えられる.

Key words:コンピテンシー, 感染管理認定看護師, 感染制御および予防の専門家, 評価, キャリア

連絡先:
e-mail: kzkawaka@juntendo.ac.jp

受付日:2020年12月25日
受理日:2021年3月12日

36 (4):211─221,2021

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