─報告─
特別養護老人ホームにおけるCOVID-19感染管理の実態
王 迪 Department of Infection Control Nursing, Graduate School of Health Care and Nursing, Juntendo University
本研究の目的は特別養護老人ホーム(特養)におけるCoronavirus Disease 2019(COVID-19)に関する感染管理の実態を明らかにすることである. 日本の関東地方にある特養から無作為に抽出した500施設の施設責任者1名を対象とし,2021年9月~12月に自記式質問紙調査を行った. 64名(12.8%)の回答を分析対象とした.医師・看護師・介護福祉士の資格を持っていない者が多かった(56.3%).「COVID-19に関するマニュアルがあり」が81.3%.「COVID-19感染症対策に関する職員教育を行った」が67.2%,職員の研修参加率は67.1%であったが,「研修に参加できない職員への対応方法があり」が64.1%であった.気軽に感染管理の専門家の支援を受けられる体制の整備および特養における感染管理の人材育成が課題となった.感染管理に関する教育プログラムの開発が必要と考えられる.
Key words:特別養護老人ホーム, COVID-19感染管理
連絡先: e-mail:
t-ou@juntendo.ac.jp
受付日:2022年4月8日 受理日:2022年6月13日
37 (5):204─209,2022
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